離婚事件の解決事例

離婚訴訟提起後に和解により解決した事例

事案の概要

 離婚を希望する妻から相談を受けました。
 夫は自宅に住み、妻と子供は自宅を出て別居先にて生活をしていました。別居期間が数年に及んでおり、その間、当事者同士で離婚協議を進めようとしてきたが、夫の言動が二転三転するため、離婚に向けての話し合いが進まないこと、夫が自宅を出ないため、自宅の売却ができないこと等など様々なことでお悩みでした。

結論

 当事務所は代理人として、離婚調停を申し立てましたが、夫の二転三転する言動が続き、離婚条件諸々について合意に至らず、調停は不成立にて終了となりました。その後、すぐに離婚訴訟を提起しました。
 離婚訴訟提起後、夫には代理人が就きました。本件は、諸事情により、裁判所が早期に和解勧告を行い、双方、当該勧告に従い、和解に向けての検討を進めました。その結果、本件では、まず和解の話し合いの中で夫が合意の上で自宅を明渡し、最終的に和解により離婚も成立しました。訴訟提起から10カ月ほどで解決に至りました。
 判決を得るまで手続きを続けた場合、1,2年かかってもおかしくない事案でしたが、主に夫に代理人が就いたことで、早期に和解により離婚が成立しました。

 離婚訴訟は、ご依頼いただいた場合、弁護士が中心で作業を進めますが、やはりご本人にとっても大変な手続きです。そのため、訴訟手続きに進むことを躊躇される方も多いです。それも当然のことかと思います。

 しかし、本件のように、訴訟手続きは判決による解決以外に和解による解決が可能となる場合もありますし、それまで代理人が就いていなかった相手に代理人が就くことでスピーディーに話が進み始める場合もあります。
 離婚訴訟を、適時適切なタイミングで提起することで、早期解決につながるケースもありますので、必要に応じてご相談ください。