離婚事件の解決事例

離婚訴訟において、有責配偶者からの離婚請求が認容され、判決で離婚が成立した事例

事案の概要

 不倫をしてしまった妻から相談を受けました。
 同居期間中に、お客様が不倫をして、夫にも発覚してしまった結果、夫から暴言を吐かれたり、暴力を振るわれたりするようになりました。お客様は同居生活の継続は不可と判断し、3人の子供を連れて別居しました。その後、夫と離婚協議を行いましたが、夫はお客様の話に聞く耳を持たず、不倫をしたことを責め立てるのみで、話し合いになりませんでした。困ったお客様が、相談にいらっしゃいました。

結論

 当職が代理人となって、夫に対して離婚調停の申し立てをしましたが、夫は離婚を拒否し続けたため、不成立となって終了となりました。その後、すぐに離婚訴訟を提起した結果、離婚認容の判決が出出て、離婚が成立しました。

 お客様は、当事務所に相談に来られた時点で、別居して数年しか経過していない状況でした。
 他方で、お客様は不倫をしており、いわゆる有責配偶者に該当しうる状況でした。すでに婚姻期間10年を超えるようなご夫婦であり、幼い子供もいたため、これまでの判例や裁判例に鑑みると、裁判で離婚を認容してもらうのは非常に困難な事例と言えました。(「有責配偶者からの離婚請求について」や「浮気をした・浮気をされた」の記事も合わせてご覧ください。)

 しかし、本件では、お客様の不倫が発覚する以前より夫の問題行動があったり、不倫発覚後の夫による暴力などもあったので、裁判ではこの辺りを丁寧に主張しました。
 その結果、裁判所は、離婚請求を認容してくれました。

 有責配偶者が、短期間の別居で離婚を成立させることは非常に困難なケースが多いです。特に本件のように、相手方の配偶者が任意に離婚に応じず協議でも、調停でも合意に至らないということになった場合、裁判で離婚請求を認容してもらうのは難しいです。しかし、事情や主張立証の仕方によっては、本件のように認めてもらえる場合もあるので、有責配偶者かもと思われる方は、早めに専門家にご相談してみてください。