お困りの種類

裁判所から通知が来た

目次

1. はじめに

裁判所から通知が来た場合、どのように対応すれば良いのか、無視しているとどうなってしまうのか、弁護士に依頼した方が良いのか、或いは依頼しなければならないのかなど、色々ご不安なことが出てくると思います。
そこで、以下では離婚に関して、裁判所から通知がきた場合の解説をしていきます。

2. どのようなときに送られてくるか

離婚にあたって、裁判所から通知がくる場面は、大きく2つあります。
1つは、調停を申し立てられた場合、もう1つは、訴訟(裁判)を起こされた場合です。
それぞれの場面で気を付けなければならないこと等、違いがありますので、以下分けて説明していきます。
なお各手続きの全体的な流れなどについては「調停による離婚」「裁判による離婚」も合わせてご覧ください。

  1. 離婚調停

    離婚の場合、調停前置主義といって、原則として訴訟をする前に、調停の手続をとらなければならないルールになっています。ですので、基本的には、いきなり離婚裁判の訴状が送られてくることはなく、まずはこの調停の書類が裁判所から送られてきます。
    なお、離婚に関連して婚姻費用の調停や面会交流の調停等、色々な種類の調停がありますが、ここでは割愛します。

    1. 送られてくる書類
      離婚調停が申し立てられた場合、送られてくる書類には、以下のようなものがあります。

      • 申立書の写し
      • 期日の通知書
      • 進行に関する照会回答書等、こちらの意見等を記載する書面

      これらは、普通郵便で送られてくるもので、通常、ご自宅のポストに投函されます。

    2. 期日への出席
      裁判所からの通知が届いたら、まずは申立書の写しで、申立人つまり配偶者の求める内容を確認するとともに、出席を求められている日時・場所の確認をします。出席を求められる日時は、一方的に決められるものですし、平日の日中ですので、お仕事の都合等で出席できない場合もあるかと思います。そのような場合は欠席することもやむを得ないかと思いますが、無断で欠席することは裁判所への印象も良くありません。進行に関する照会回答書には、期日への出席の可否を記載できる箇所もあるため、仮に欠席をするのであれば、その旨記入して裁判所に提出をしておくのが望ましいです。また、せめて裁判所に理由と共に当日の出席が難しいことを電話連絡しておきましょう。
      なお、調停を無断で欠席し続けたとしても、いきなり調停で裁判所が離婚を認める判断をすることはありません。その場合は調停は不成立で終了します。ただし、裁判所への印象が悪くなるのはもちろん、申立人との関係も悪化し、纏まるはずの話し合いも、纏まらなくなる恐れがあります。また、調停が不成立となった場合、離婚訴訟が起こされる可能性も高くなるため、放置しておけば手続が終わるというものでもないです。したがって、調停であっても、通知を無視して出席をしないという対応はお勧めしません。

    3. 書面の提出
      裁判所からの通知の中には、こちらの意見を記載して提出するように促す書面も同封されています。事情説明書や進行に関する照会回答書等です。
      また、これらの書面以外でも、適宜の書式で意見を記載した書面を出したり、証拠を出したりすることも可能です。
      ただし、話し合いの場である調停とはいえ、書面を提出する場合には慎重に行う必要があります。後々、その書面が不利益に扱われたりする可能性も否定できません。
      ですので、調停の申立書一式が届いた段階で、まずは一度弁護士にご相談されることをお勧めします。実際にその後、調停対応の依頼まではしないとしても、調停でどのような主張をし、どのような書面を提出するべきか、どういった証拠を出すべきか、注意するべきことは何か等、個々のケースに応じたアドバイス差し上げることができます。

  2. 離婚調停

    離婚調停で話し合いがまとまらず、調停が不成立に終わった場合、今度は離婚訴訟を起こされる可能性があります。
    離婚訴訟が起こされた場合、訴状などの書類は特別送達という特別な郵便で裁判所から届くことになります。これは裁判という重要な手続であって、確実に本人に書類を渡す必要があることによるものです。

    1. 送られてくるもの
      訴訟を提起された場合、原告が作成した訴状や証拠書類が送られてきますが、それらに加えて、期日の呼出や答弁書を提出するように求める書面も同封されています。
      そこには、1回目の裁判が開かれる日時や場所が記載されています。通常1ヶ月程度先の日時が記載されていますが、これは大切な日時ですので、いつなのかを必ず確認するようにしてください。

    2. 期日への出席はどうすれば良いか

      1. 出席が難しい場合
        裁判の呼出状に書かれている期日も一方的に決められるものですので、指定された日時に裁判所に行くことが難しい方も多いかと思います。ただ裁判の場合、調停とは異なって、無視をし、何の反論もせず、呼び出しに応じないと、相手の主張が認められ、離婚を認める判決が出てしまう可能性が高いです。また、原告側が離婚とともに、慰謝料などの金銭請求も併せて行っている場合、その請求もそのまま認められてしまう可能性もあります。
        ですので、裁判所から訴状が届いた場合、無視をすることは絶対に避けましょう。
        後記した「ウ 答弁書の提出」にあるとおり、期日に出席をすることができなくても、答弁書という書類を事前に提出しておくことで、第1回目の期日は欠席することが可能です。

      2. 出席が可能な場合
        指定された期日に出席できる場合であっても、少なくともその期日を迎える前に、できるだけ早目に弁護士に相談した上で行いましょう。
        出席をした場合、その場で訴状に対して意見を求められる可能性も高く、不用意に回答をすることで不利益な扱いを受けるリスクもあります。その意味では、無断で欠席し、通知を無視することは勿論してはいけませんが、いきなり当日、何のアドバイスもなく、ご自身が出席しての対応も慎重に判断した方が良いです。

    3. 答弁書の提出
      では、具体的に答弁書の内容はどのような内容を記載しておけばよいのでしょうか。
      答弁書というのは、訴状に記載されている原告の主張を認めるのか否かや、こちらの反論を記載するものですが、裁判所から送られてくる書類では、この答弁書を第1回目の期日の1週間前に提出するように記載されているはずです。
      ただ、現実問題としていきなり訴状が送られ、一方的に期日を決められて、それに合わせて、1週間前までに答弁書を作成することは非常に難しいはずです。
      そのため、通常は原告の請求棄却を求め、原告の主張を争うことだけを記載した答弁書を提出し、実質的な反論は追ってする旨の形式的な答弁書を提出することが実務上は多いです。
      答弁書の提出前に弁護士に相談ができる余裕があれば、一番良いですが、その時間的余裕がない場合には、上記のように形式的な答弁書を提出しておくことで、まずは対応し、その後の具体的な反論や方針については、やはり一度弁護士にご相談された方が良いです。

    4. 弁護士への依頼までするべきか
      裁判であっても、弁護士への依頼は必須ではなく、本人で対応することも法律上は可能ですし、離婚訴訟であっても、弁護士に依頼をせずに対応する方も実際おられます。
      ただ、裁判には多くのルールが存在しますし、自分に有利だと思ってした主張が、実は不利なものであったりするなど、ご自身で対応をするには限界・リスクがあるのも事実です。また、訴訟では、主張や証拠が裁判所の判断に直結するため、調停以上に慎重に行う必要があります。
      さらに、形式的な答弁書で第1回目の期日を欠席できたとしても、それ以降も平日の日中に期日が指定され、対応を余儀なくされるため、お仕事等をしながら裁判対応も自分で行うというのは、非常に負担が大きいかと思います。
      ですので、離婚裁判の通知が届いた場合には、必須ではありませんが、弁護士への依頼も視野に入れて、ご相談されることをお勧めします。

お金のこと・子供のことを詳しく

離婚の方法