コラム

婚姻費用分担金

婚姻費用分担請求について⑫~婚姻費用分担額決定までの流れ(2)~

弁護士 小島梓

婚姻費用分担請求について⑪~婚姻費用分担額決定までの流れ(1)~」にてご説明した通り、別居後の生活の要となりうるのが夫からもらえる婚姻費用分担額です。

 故に、この「要」となりうる婚姻費用分担額について誤った見通しを立てると、別居後の生活設計を見誤り、ひいては別居するタイミング自体も謝ってしまう可能性が出てきます。
 そこで、当事務所としては、この婚姻費用分担額についてより正確な見通しを立てる必要があるので、別居後の生活設計を考える段階で一度弁護士への相談をお勧めする次第です。今回は、その理由をさらに詳細にご説明します。

 婚姻費用分担額については、夫婦双方の収入さえわかれば、算定表により自ずと決まるというケースもあれば、例外的事情を考慮しなければ適正額が出ないというケースもあります。(「婚姻費用分担請求について⑪~婚姻費用分担額決定までの流れ(1)~」参照)

 お子様のいる家庭などでは、例外的事情が存在するケースが少なくありませんが、この例外的事情の有無などをご本人のみで正確に把握し、検討することは難しいです。そのため、お客様にとって、弁護士にできる限り適正額に近い金額の見通しを出してもらうことが重要になります。

 当事務所では、別居前にご相談に来られた場合には、別居後の婚姻費用分担額含め、別居後の生活設計が成り立つか否かということ、その点を考慮した場合、別居を今しばらく思いとどまるという選択肢もお示ししながらご相談にのるようにしています。

 実際に当事務所にご相談にいらっしゃって、別居はしばらくせずに様子を見るという判断をされるお客様もいらっしゃいます。

 当事務所として、大事なことは、お客様が別居する場合の経済的なメリットデメリットまで考慮して後悔しない決断をされることと考えていますので、厳しい見通しも含めてお伝えし、ただ別居を勧めるということはしていません。
 別居を検討している場合には、早めに一度、ご相談いただければと思います。

 では、弁護士への相談の結果、何とか生活の見通しは立ちそうということになり、別居を開始した場合、別居後の婚姻費用請求の適切な手順はどうなるでしょうか。 次回は、「②別居後に本人もしくは弁護士から相手方に対して婚姻費用分担額の請求」するとして、どのような方法手順で行うべきかということをご紹介します。