コラム

離婚原因

モラハラを原因とする離婚

弁護士 幡野真弥

「夫の言動がつらい」「これってモラハラ?」「モラハラを理由に離婚できるの?」と弁護士にご相談される方は多くいらっしゃいます。

 身体的な暴力がなくても、精神的な支配や人格否定が続く場合、法的には離婚が認められる可能性があります。本記事では、モラハラを理由とする離婚について、弁護士の立場から解説します。

 モラハラとは、身体的暴力を伴わないものの、言葉・態度・経済的支配などにより、相手の人格や尊厳を侵害する行為を指して使われます。
 典型例としては、以下のような行為が挙げられます。

  • ・人格を否定する暴言、侮辱、罵倒
  • ・無視、過度な束縛、行動の監視
  • ・生活費を渡さない、経済的な締め付け
  • ・些細なミスを執拗に責め続ける
  • ・外部との関係(友人・実家)を断たせる

 モラハラは、法律上、明文で定義されているわけではありません。しかし、モラハラ行為がある場合は、婚姻を継続し難い重大な事由(民法770条1項5号)に該当し、モラハラは離婚を認める理由の1つとなることがあります

 もっとも、身体的DVと異なり、外形的に分かりにくいため、具体的な証拠に基づいて主張・立証する必要があります。
 モラハラ離婚で最も重要なのは、証拠です。以下のようなものは、有力な証拠になり得ます。

  • ・暴言や威圧的な発言の録音データ
  • ・LINEやメールでの侮辱的・支配的なメッセージ

モラハラ離婚を弁護士に相談するメリット|早期相談が重要な理由

 モラハラ事案では、被害者側が「自分が悪いのではないか」と思い込まされているケースも多く、法的に整理すること自体が大きな意味を持ちます。

弁護士に相談することで、

  • モラハラが法的にどう評価されるか
  • 今後取るべき対応(別居、証拠収集、調停申立て)
  • 不利にならないための注意点

を具体的に把握することができます。

|モラハラで悩んだら早めの相談を

 モラハラは外から見えにくく、被害が軽視されがちです。しかし、継続的な人格侵害は、婚姻関係を破綻させるに十分な理由となり得ます。

一人で抱え込まず、早めに専門家へ相談することが、心身と生活を守る第一歩です。